アクセスカウンタ

プロフィール

ブログ名
音海ダイバー
ブログ紹介
アンダーグランウンドなフィールドで活躍する力のあるミュージシャンの紹介、メジャー系ミュージシャンにおいてはその価値の再発見を目的とした、音楽系ブログです。
国内外、ジャンルを問わず、誰かが「イイ」と言う音楽なら、そこには必ず見るべき点があるはず。そういう点を掘り下げていける記事を書いていきたいと思っています。
help リーダーに追加 RSS

Devin Townsend

2009/07/01 19:33
無意識的に聴くと(もしくは改めて聴いてみると)いいなと思えるものがあるのに、意識的に聴くことがすっかりなくなった音楽ってありますか?
自分の中ではハードロック、ヘヴィメタルに分類される音楽がそれに当たります(以前も書いたような気がしますが)。別に嫌いになったわけではないのですが、なんとなく聴く気が起こらないジャンルになってしまいました。が、そんな中にも、今でも変わらずに愛好しているDevin Townsendというミュージシャンがいるので、今日はそちらを紹介しようと思います。

画像


ざっとプロフィールを紹介しておくと、デヴィン・タウンゼンドはカナダ出身の作曲家、ギタリスト、ボーカリスト、セッションミュージシャンであり、複数のプロジェクトで活動するバンドマンであると同時にレーベル運営やプロデュース業にも精を出す多忙なアーティストです。
彼の名が日本を含めて一躍世界に知れ渡ったのは、Steve Vaiのバンド『VAI』のボーカル・ギターとして抜擢されたことによります。孤高のスーパーギタリスト、Steve Vaiのギターを背にして全く色褪せない存在感を持ったボーカルと、Steve Vaiと同等に渡り合えるギターテクニックを持っていたことで、当時無名に近かったデヴィン・タウンゼンドの名は一躍HR/HM界に広まったようです。ですがVAIはアルバム1枚を世に出して消滅、以後デヴィンは自らのプロジェクトで活動していくことになります。

プロジェクトごとに作風の変わるデヴィンですが、全体を通して共通している特徴として、ウォール・オブ・サウンド的なヘヴィなサウンドが挙げられます。特に彼のソロプロジェクトの第一弾であるStrapping Young Ladでの轟音(むしろ豪音?)ぶりは『超怒級怒濤重低爆音』という無茶苦茶な邦題がなんら違和感なく受け入れられるほどです。(ちなみに2ndアルバムの邦題は『歌舞伎町から超鋼鉄重低爆音』(笑))
「メタルなんて音楽じゃねぇ!ありゃただの騒音だ!」と主張する人が今でもいるのかはわかりませんが、猛烈にヘヴィでありながら、耳に心地良いメロディアスさを持っている、かといってメロスピなどとは明らかに違う雰囲気を持っている独特なデヴィンの音楽は、日頃メタルに馴染みのない人でも案外聴きやすいのではないかと個人的には思っています。強烈な重低音と、詰めに詰めた音数によって、これ以上ないくらい重々しく仕上がったサウンドを背景に、肌が粟立つほどの美旋律を織り込むセンスは天才的と言ってもいいでしょう。

同時にウィットとユーモアを持ち合わせた人物でもある彼は、自らが笑い飛ばすような音楽を敢えてやってみせる(しかもクオリティが高い)というアイロニカルな一面も持ち合わせています。『史上最高の偽者パンク』という邦題がついたPUNKY BRUSTERというプロジェクト(内容的には当時流行していたメロコア系の音楽を敢えて踏襲したもの)がその顕著な例ですが、個人名義の作品でも時折そういう楽曲が見られます。
私はこの度デヴィン・タウンゼンドを紹介するに当たって、手持ちのアルバム(VAIを含む)に入っているライナーノーツを全部読み返してみたのですが、そういったアイロニーの発露の裏側には、彼が人間として根底に持っているネガティブさに起因しているような気がします。曲そのものは非常にノリが良く、底抜けに楽しいものが多い反面、歌詞の世界にはある種の絶望感や思考停止した人間への警鐘を感じるものが多い点など、音楽性から想起される剛直かつエキセントリックなイメージに反して、かなり繊細な人物なのかもしれません。恐らくはその両面どちらもがデヴィン・タウンゼンドであり、(そもそもアーティストという人種はすべからく二面性を持ち合わせているような感もありますが)その二面性ゆえに彼の音楽の特徴である「重」と「美」の絶妙なバランスが生み出されているのだと私は思っています。

どうも蛇足が本体を占めてしまったような内容になってしまいましたが、彼は本気で天才、奇才と呼ばれるだけの才気を持ち合わせた稀有なミュージシャンです。メタル、ラウドロック好きの人は是非、そうじゃない人はPUNKY BRUSTEROCEAN MACHINEあたりから聴いてみてください。





オフィシャルサイト
myspace
mixiコミュニティ
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


<ライブ(私)>

2009/06/24 14:49
21日(日)、国分寺のモルガーナというハコに行ってきた。
目当ては未藍千紗だったのだが、この日のライブは全体的に濃ゆい出演者揃いで、ずっと退屈しなかった。集客こそ奮わなかったものの、内容としてはかなり面白かった。数寄者向きだけど。


最初にステージに上がった青柳嘉寛という男は、台に寝かしたベースを弓で弾いて、アンビエントっぽい音を出すという、なんとも珍妙なパフォーマンスを見せる。ちなみにベースはフェンダーの何かの5弦ベースだったが、それがわかったところでどういう性質を持ってるのか知らないから意味はない。
微妙にディレイだかリバーブだかのエフェクターもかけていたみたいだが、ベースを弓で弾くとこういう音が出るんだなぁという事実がまず新鮮だった。まるでタンジェリンのZAITを聴いているような気分。実際かなり似通った部分があったと思う。でも終わった後で「タンジェリンドリーム好きなんですか?」と聞いてみたら「存じません」と返された。ぎゃふん。
約20分弱の短い演奏だが、あんまり展開をつけた内容でもなかったので、それくらいがちょうど良かったんじゃないかと。もう1人くらいメンバー加えて、ちょっと展開つけたら面白いかも。


次に現れたLEONARD PUNKWIREという2人組は、前とは打って変わってとにかく得物の数が多い。開始前にざっとこちらから視認できたものだけでも、キーボード2台、アコギ、パソコン、ターンテーブル、エレキギター、シンセだかミキサーだかよくわからんものなどあった。実際に演奏が始まると、さらにハーモニカやピアニカなんかも出てきて、もちろん声も使って、とにかく2人だけでよくもまぁ色々とやるなぁという感じである。
ただ残念なことに、演奏のクオリティが低かったのである。やってることは面白いなと思える部分も多々あったのだが、歌もへたっぴだったし、楽器演奏に関しても初めて聴いて「あ、間違えたな」とわかるようなミスをするし、キーボードのフレーズはやたらセンスないし、とにかく「惜しいなー」と思いっぱなし。ターンテーブルの使い方や打ち込みのセンスなんかは悪くなかったので、もっと技術的な面で磨きをかけたらかなり見栄えのするデュオじゃないかと思ったのであった。


3番目に未藍千紗の登場。彼女のライブを観るのもしばらくぶりだが、変化はしているだろうか?
曲は「ロータスガーデン パート1」と「ニーナ」(即興含む)、「ザ・グレイ・オブ・ザ・ドーン」の3曲だけだったが、各曲の尺も長かったし、パフォーマンス的にも良かった。特に未藍さんのボーカルが、過去に観たライブに比べてだいぶ声に張りが出てきており、ぶ厚いサウンドにかき消されないだけの存在感を示していた。
続く即興のシーンでは禁欲的にならず、聴き手がそれなりに楽しめる範囲で音をいじくってたから全然退屈しなかったし、ハイトーンボイスの力強さもより増していたような。やっぱ声楽やってた人は違うな。
加えていつも定位置からほとんど動かないRaphyさんが、今日は結構動き回ったりなんかもしてたし、久しぶりに観る身としては色々楽しめた。曲のアレンジも微妙に手を加えてあったし、コーラスを入れたりする場面もあったりして、色々魅せるライブ作りがされていて楽しかった。


最後(?)はLOVE〜BEAR with ミクニというジャムバンドっぽい4人組。ダイエットしたマキシマムザ亮くんのようなディジュリドゥ奏者、昔の久保田利伸のようなベーシストなどがいて見た目にも濃く、これまで同様に濃い音楽性を期待できる。(もっとも1番濃かったのは彼らの常連客であると思われるパンク兄ちゃんだったのだが)
歌も入るが基本的には意味不明の言葉を叫んでいるという感じ、ギターはコードもへったくりもなく不協和音をかき鳴らす。ディジュリドゥは出せる音が限られてるし、それだけだと「うわぁ・・・」な感じなんだが、リズム隊がいい仕事をしていたので、濃ゆいながらも聴いてて辛くないライブだった。特にベース。出している音はベースというより完全にギターで、一体間に何を噛ましているのか素人の俺には見当もつかず。カシオペアのナルチョが歪ませたベースを弾いてたりもするが、あれはまだ元がベースとわかるのに対し、この人の弾くベースは本当のギターみたいな音が出る。不思議。ギターの弦張ってるのかしらん?でも低音部を弾く時は確かにベースの音がした。おもろ。
最初から最後まで直球皆無。高円寺のディープなハコでやっててもおかしくないライブであった。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


<ライブ(私)> 輪音-rinne-三日月に祈る

2009/06/17 18:14
急に暇ができたのでライブを観に行ってきた。もはや御馴染みの感も出てきた代々木Bogalooへ。
週の前半で天気も優れないとあって閑散としていたものの、時間が経つにつれてお客さんも段々集まってきた。


1番手は山田庵巳というソロミュージシャン。ライブを観るのは初めてだが、一応名前は知っていた。なんでも日比谷カタンのようなことをする人物だとか。ちょっと楽しみ。
こういう場ではあまり目にすることのない8弦のクラシックギターを抱えた優男登場。ちゃんと足台も用意してあるあたり、伊達ではなくちゃんとクラシックギターを学んだ人のようだ。適当なフレーズを弾きながら、そのまま曲が始まる。
囁くような声で唄い、語る。時折普通に話しかけてくる。自問自答する。ギターのフレーズや奏法からはやはりクラシックを学んだ人であることが窺える。
・・・うーん、やっていることはなかなか面白いのだが、日比谷カタンからの影響がそのままストレートに出すぎていやしないだろうか?もちろん元々こういう形でやっていたのかもしれぬが、聞けば日比谷カタンはリスペクトする人物であると云うし、やはり少なからずステージにもその影響は反映されているのであろう。ちょっと惜しい。もう少しその影響なりなんなりを自らのものとして昇華できたらもっと面白くなるのではなかろうか?あるいは本気でパロディに走ってみるのも一つの手だ。いずれにせよ、それなりに力がないと話にならないが、地力はあると感じたので、是非とももう一皮剥けるように頑張って欲しいものだ。


2番手は天国。宮國さんがここ数日体調を崩しているということで、ステージに悪影響がないか心配である。
1曲目は「道標」から。この曲の歌詞は基本的に「人よ」と「道よ」だけなのだが、今日はほとんどが「人よ」だった。個人的にはこういう歌詞が自由な曲があればいいのにと思っていたフシがあるので(詳しく語ると長いので割愛するが)、その点でも好きな曲だ。
ただやはり宮國さんの歌声は若干下り調子に感ぜられた。普段ならばこの曲は彼の超人的な声を存分に堪能できるのだが、今日はあまり伸びが感じられない。ボーカリストの命である咽の調子を壊していては仕方がないが。
続く「踊る王様」はなんか普段よりあっさりしていた。宮國さんの調子云々ではなく、いつもほど遊びや仕掛けがなかったという意味で。
3曲目に「のら」。2曲やってみて、やはり本調子の時と同様に唄うのが無理と見切りをつけたのか、ここらへんから宮國さんがかなりフリーダムな方向に行き始める。いつもフリーダムっちゃフリーダムな人なのだが、今日はいつも以上だった気がする。でもいつも観ている側としては、本来ならもっと正攻法で魅了できるところなのにと思う箇所もしばしば見受けられ、そこがもどかしかったりもした。とはいえ、本調子じゃないなりにやはり彼の歌声には力があったし、調子が出ないなら出ないで、やり口を変えて楽しませる柔軟さも評価できると思う。
それにしても「行ッタリ来タリ」は色々と笑わされてしまった。「ずっびずびずば」と「あイタ!」にやられた。あれはずるい。
ちなみにここで宮國さんは退場。最後は本間くんが1人で「地獄」を弾いて終了。美しく幕を引いた感じであった。


トリはLibra Chambreという大編成バンド。ボーカル、ピアノ、バイオリン、チェロ、コントラバス、フルート、クラリネット、ドラムの計8名。ブーガルのステージは横に広いので、こういうバンドが出演するには持ってこいだ。
編成的にクラシックっぽいことやるのかと思っていたが、案外そうでもなかった。クラシックの要素は確かにあったものの、フレンチポップっぽい曲もあれば、アヴァンフォークとでもいうのか、COMUSみたいなことをやってたりもしていた。きちんと整ったお行儀のいいライブを想像していたので、思ったよりも楽しめた。でもきちんと整ったお行儀のいいライブってのも間違いじゃない。退屈はしなかったが。
それにしてもやっぱりフランス語ってのはセクシーだなぁと思った。女言葉が特にそう感ぜられるのか、フランス語自体がそういう響きを帯びているのかわからんが、ある意味女の子の喋る大阪弁と同じくらいずるい。あれは武器だ。

記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


俺はこんなもんじゃない(OWKMJ)

2009/06/08 23:14
最近このブログを振り返ってみて「もっとジャンル云々抜きにして説明できるようにならないといけないなぁ」と思うようになりました。頑張ります。

今日は先日の私的ライブレポートにも書いた『俺はこんなもんじゃない』(以下OWKMJ)について触れたいと思います。

画像


OWKMJは2001年に結成されたバンドです。「俺はこんなもんじゃない」という変わったネーミングは、とあるスタジオに貼ってあったメンバー募集のチラシに書いてあったフレーズから取ったとか。
ギタリスト狩生健志を中心に、一時期は8人までメンバーが増えたこともあったそうですが、現在はサックス、ギター、キーボード、ベース、ドラム、パーカッションの6人編成で活動しています。

彼らの音楽性を敢えて一言で要約するならば「混沌」が最も適切ではないでしょうか。型にはまらないというより、型そのものを歪めて、さらにはその歪んだ型からはみ出すのもお構いなしに多種多様な要素を詰め込んだような音楽です。一応CDショップなどの取り扱い上のカテゴライズではプログレに分類されているようですが、一般的なジャンル区分におけるプログレからは相当はみ出しています。中でも最近の主流となっているプログレハードと呼ばれる音楽とは全く違うと思ってもらった方がいいでしょう。複雑ではあっても理路整然としているものではなく、非常にフリーな雰囲気の強い音楽です。
通常、バンドというものは違ったパートが同じリズム、同じコードの中で音を出し合い、調和させて音を作っていくものです。これは即興回しの際も基本的に同じだと思います。ところがOWKMJの場合、意図的に不協和音やズレを生み出し、わざとセオリーを壊している部分が多々見受けられます。かといって即興中心というわけではなく、セオリーを壊した中でアンサンブルは保たれているという、非常に高度なバランスの上に立っているバンドです。

前にペンギン人格というデュオを紹介したことがありましたが、彼女たちには作為的でない音を使って演奏をするというコンセプトがあったと思われます。故にライブはオール即興で、アンサンブルという面では皆無に近く(少なくとも意図的に構成されたアンサンブルはない)、非常に前衛色の強いデュオでしたが、OWKMJの場合は作為的でない音を使いつつも、それを練り上げてバンド用にアレンジしています。いわば不調和の調和を狙った音楽といえるかもしれません。前衛的でありながらも非ポップ的ではないという、一見矛盾した、でも聴いてみれば納得のバンドです。特に音源で聴いてみると、意外なまでに気持ち良くまとまったポップさを見出すことができます。

最近自ら最高傑作と言って憚らないニューアルバムをリリースしたばかりで、さらにリーダー狩生健志のソロアルバムもニューリリース中のOWKMJ。是非お試しあれ。


オフィシャルサイト
myspace
mixiコミュニティ
mixiコミュニティ2
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


<ライブ(私)> 点と展 vol.1

2009/06/07 10:58
しばらくぶりに俺はこんなもんじゃないのライブを観る機会に恵まれた。場所は奇しくも代々木Zher the Zoo。この所よく足を運ぶライブハウスだ。

俺はこんなもんじゃないは1番手。なんでも今日はパーカッションのツチダさんがトリプルブッキングだそうで、かなりさくさくした流れで進めていった。大体2曲〜3曲を続けて演奏しては短くMCを挟む感じで。「OWKMJのテーマ」、「題名のない音楽会」、「葬儀の日」など、最近発売になったサードアルバムからの選曲が主。
なんだか久しぶりに身体を動かして聴ける音楽を浴びた気がする。もうちょっとゆっくり楽しみたかったってのはあるが、観に来られて良かった。
それにしても相変わらず混沌としたステージだった。細かいところは後日、俺はこんなもんじゃないの記事を書くつもりなので、そっちの方で詳しく触れるとしよう。


2番目に表れたのがMr.Fingers!という6人組バンド。なんだか大人数のバンドが続くね。全員がお揃いのカワサキTシャツを着ている。当然ステージ衣装なのだろうが、バイク好きなのかね?前の方に立っていた人のギターは、BECKでコユキが使ってた3本ラインのムスタングだった。初めて見た。
なんとなく見た目からダッサいギターポップでもやるのかと想像していたが、これが大ハズレ。大音量でかっ飛ぶサウンドの奔流に凛として時雨を感じた。あれよりはもう少しストレートだが、ボーカルもちょっと甲高い感じで似た雰囲気だし、ギターの疾走感やちょっと捻ったリズムに共通項を感じる。きっと本人たちも言われたことあるんじゃないかと思う。どっちが早くから存在してるのかは知らんけど。
きっとダサいことをカッコよく見せることを知ってる人たちだ。もっと観てみたい。


3番目はソロで見汐麻衣という人のギター弾き語り。セッティングの時にドラマーの人もいたから「あれれ?」と思ったのだが、もしかして次のバンドのセッティングを出来るとこまでしてたってことだろうか?
見汐麻衣の曲はどことなく昭和を感じさせるタイプのものが多かった。と思ってたら3曲目くらいで高田渡のカヴァーをしていた。好きらしい。
つたないギターや、忘れっぽいMCや、歌声や、色々ひっくるめて可愛らしいステージだったと感じるが、良かったかと問われるとちょっと考え込んでしまう。
最後の2曲はやっぱりいたドラマー(同じバンドのメンバーらしい)を加えてのステージ。やっぱドラム入るだけで大分雰囲気が違うなぁ。でも基本的にはやっぱりゆるい感じ。


トリは今回のイベントの主催であるeuphoria。ギター、ベース、ドラムの3ピースバンド。彼らは珍しくロックインストのバンドだ。インストバンド自体は珍しくないけど、そういうのの大抵はジャズ寄りだったり、プログレ、フュージョン系だったりするのだが、彼らはそことはまた毛色が違う。同じ編成で年齢層も近めなこともあって、なんとなくMUDDY WORLDを思い浮かべたが、あれとも違う。やはりロックインストと呼ぶのが1番適切な音楽性であろう。
正直歌が入らないことが疑問に思える曲もあったし、唐突にぷつっと終わる構成に拍子抜けしたりもしたが、結構いい曲もあった。特に最後の曲とか。それくらい。
記事へなるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0


<ライブ(私)>

2009/06/06 15:27
この日のライブはイベントタイトルがなかったのでそのままで。
初めて訪れる渋谷WASTED TIMEはバータイプの小ぢんまりしたお店。雰囲気はなかなか悪くない。でも2ドリンク制はいかがなものか?
開演前、客の入りはそこそこ。これぐらいが観ている方としては非常にリラックスできる。


1番手に天国。
宮國さん曰く荻窪のベルベットサンよりも狭いというステージ。元々の面積はそうでもないようなのだが、ドラムキットを始めとして色々置いてあるもののせいで、確かにそのようにも見える。果たして彼はどう動くだろうか?
1曲目は意外にも「猫ちゃんとお魚のはなし」から。こういう曲が初っ端に来ると、他のお客さんが引いてしまわないかと、つい老婆心を働かせてしまうのだが、ちゃんとやり切ってしまうから凄い。本間くんのどプログレなピアノに乗せて語られる、やっと完成したという猫ちゃんの物語。前世の猫ちゃんは哀れイワシ・・・(ネタバレするので控えます)
なかなか面白かった。
続いて「茶色い庭」という新曲。フライドチキンの骨のお話である(?) なんか天国結成以降に作られた曲って、物を食う描写が多いですねと宮國さんに言ったら、本人も自覚しているようで「当分控えます」という返事が帰ってきた。
それはそれとして、この曲は本間くんの作で、お得意の(?)ムード歌謡的な雰囲気からスタートし、後半はクラシックになる。なかなか面白かったけど、ちょっとまだこなれていない印象はあった。これはもっと煮詰めていけそうだ。
この曲に限らず、今日の天国は若干グルーヴし切れていなかった感がある。普段はジャムっていてもそう感じさせない、完全にキメの中でライブをこなしているようなステージを見せてくれるのだが、今日は相手のタイミングを窺っているのがはっきりわかってしまったり、本間くんが普段ありえないようなイージーミスをしたり、ちょっと天国のライブの中ではハズレだったかも。まぁ基本的なレベルが高いので、それでも楽しいんだけど。
それにしても最近「重力からの解放」がとてもいい。以前は「のら」などと同様、天国目当てじゃないお客さんの反応が心配になる曲だったのだが、今は本当に安心して、楽しんで聴いていられる。かっこいいという表現すら妥当に思えてくる。
最後は御馴染み「地獄〜道標」の流れで締め。ちなみにこの日初めて抱いた感想であるが、「道標」は実は沖縄を意識した曲ではないのか?それとも沖縄出身の宮國さんの地がたまたま出ただけなのか。生憎とこの質問はするのを忘れたので謎(誤解?)は解けない。


2番目はhippie happy hatという女性ボーカルと男性ギタリストのデュオ。終始ウィスパーボイスというよりは消え入りそうな声で唄う2人。演奏の音もやはり消え入りそうに小さい。曲調はどこかブルースっぽい雰囲気で、場末のバーが似合いそうな感じ。
楽器は大きい音を出すよりも小さい音を出す方が神経を使うと聞くが、この2人のライブは観ている方もかなり体力を消耗する。よくぞ緩急もつけずにずっとあの調子でライブをやり切ってしまうものだ。ある意味凄い。


3番目はfukoというバンド。ここの店長さんのバンドらしい。みんな演奏が上手くて安心して観ていられた。店長さんのボーカルは誰か有名な人に似ていると思ったのだが、その誰かの名前が出てこなくてなんとも気持ちが悪かった。
演奏が上手かった分、これといって抜きん出たものが見出せなかったのが残念。ポップスの世界は敷居が高いので、なんかもう1枚味付けが欲しい。


4番目の愛と誠は、以前宮國さんがソロで共演したやまぐちあいの別名義バンド。名前の通り愛(ボーカル、スチールドラム)と誠(ギター)の2人でやっているバンドなのであろう。そこにサポートでベースとドラムが入った4人組。
やまぐちあいの時はバンドの平均年齢もちょっと高めに見えたし、古風な日本の歌を唄うバンドだったが、こちらはもうちょい間口の広い感じで聴きやすい。見た目的にはオレンジペコーみたいなラウンジ系が似合いそうだなーと思ってたら、3曲目くらいでまさにそんな感じの曲を披露。愛さんの声もちょっと低めだし、やっぱりすごく合う。個人的にはこの方向性に特化しちゃっていいと思う。
ちなみにこのバンド、聞けば4年ぶりくらいに始動したそうである。ドラマーは新メンバーだそうだし、まだバンドとしては若干固さが見られたのも事実。みんな十分上手かったんだけどね。
振り返ってみると、ミキコアラマータがいかにグルーヴしていたバンドだったかがよくわかる。再評価してまた観に行ってみようかしらん。


トリは鎌田ひろゆきという、ソロではなく3ピースのバンド。フロントマンはもちろん鎌田ひろゆき氏。まぁおっちゃんバンドである。そして辛辣な言い方をさせてもらえば、ロックの残骸だなありゃ。きっと3人とも少年時代からのロック野郎だったんだろうけど、きっとそこから先に進んでいないんだろう。
よく知りもしない人のことをこれ以上悪し様に言ってもしょーがないのでよすが、でもあのドラムはないわ。ずーっとぺもぺもとへなちょこな音を出してるもんだから、もしかしてドラムキット壊れてんのかなと思ったくらいである。でも考えてみれば、前のバンドの演奏ではちゃんとした音を出していたわけで、要するにドラマーの問題だったわけである。フレーズも平凡なのばっかだったし、あらためて、あれはない!以上。

記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


Otograph

2009/05/28 16:44
中古レコード店に行くと、ついついロック・ポップス関連の棚を中心に見て回る癖がついてしまっているのですが、エレクトロニカなどの棚があるお店ではそちらもよく見ます。しかしこのジャンルは狭く深い世界ですし、どこから情報を得ればいいのかもわからないので、もっぱら勘を頼りに聴いています。
最近買った中で、これは当たりを引いたなと思ったのが『Otograph』というユニット。

画像


Otograph井浦崇大島幸代の2名からなるユニットです。単なる電子音楽ユニットではなく、音響/映像ユニットを標榜しており、視覚イメージと音を組み合わせた作品の発表すると共に、ライブ活動も行っています。
『音楽にインスパイアされた絵画や、ビジュアルイメージから作られた音楽の歴史をふまえ、人の内的世界に存在する“音”や“画”を現代のテクノロジーを用いて可視(聴)化させることを試みてきた。音楽的に構成された風景映像や「動く音」など、人の感覚と記憶が織り成すさまざまな光景を生成し、発表している。』

と公式プロフィールにあるように、彼らの音楽は様々な思惑、特にビジュアルイメージが込められていると思うのですが、リスナーの立場として言わせてもらうと、それを意識しなくても十分に楽しめるだけのクオリティがあります。一音一音に徹底した作り込みを感じるストイックさが滲み出ているのですが、それが重苦しくなく、むしろ気持ちのいい音の奔流に意識をたゆたわせて、ぼんやりしながら聴きたくなる音楽です。そういう意味ではトランスミュージックとも言えるかもしれません。

以前同じくエレクトロニカ系のミュージシャンでrei harakamiという人を紹介したと思いますが、最初にOtographの音楽を聴いた時、この人の作るものと似ているな(音色というレベルで)という印象を受けました。それと同時に両者の違いとして感じるのは、rei harakamiの音楽は非常に整理整頓され、贅肉を削ぎ落としたモノクロの幾何学模様のようなイメージを想起させるのに対し、Otographの音楽は元々が視覚イメージと音楽との融合を意図しているせいか、もっと色彩豊かなイメージです。ただしそれはカラフルとか極彩色というのイメージではなく、適度な空間を感じさせる適色適所(造語)な彩色を感じさせます。
エレクトロニカ系の音楽というのものは、とかくこういった抽象的な言葉で表現したくなってしまうのですが、元々右脳で聴くための音楽だと私は思っていますので、無理に理屈をつける必要もないでしょう。

それにしてもこういう音楽を聴く時にいつも敬服してしまうのが、クリエイターの創造意欲と言いますか、熱意と言いますか、とにかくたった1曲ができるまでにクリアしなければいけない膨大な作業量が想像できてしまって、よくもまぁここまでやるなと思ってしまいます。それでもよく出来ている作品には共通して、ある種のスマートさを感じます。作り込んだものを詰めに詰め込むのではなく、切るところはスッパリと切り捨てる潔さのようなものですが、それこそがセンスなのかもしれませんね。





オフィシャルサイト
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


<ライブ(私)> 奇妙な群像vol.6 〜ムーサの饗宴〜

2009/05/24 21:45
2009年5月23日
代々木 Zher the Zoo
< 奇妙な群像vol.6 〜ムーサの饗宴〜 >
〜出演〜
・BLUE SUGAR SPIRITS
・arlish
・キアロスタミ
・ジギタリス



ジギタリス主催イベント、『奇妙な群像』も6回目を迎えた。前に観に行った時は出演者のほとんどが男性の顔ぶれだったが、今日は全組女性ボーカルのバンドということで、ムーサの饗宴という副題がつけられている。ムーサっちゅうのは女神の総称なのか個人名なのか知らんが、そういうことである。

俺が来た時は最初のBLUE SUGAR SPIRITSの中盤くらいだったと思われる。どの曲も静の面と動の面を持った作りで、いわゆるエモ系な雰囲気を持ったバンド。きちんと整った演奏をするバンドだったが、なんとなく印象薄。
ここしばらく、上手い、整っている、というミュージシャンには出会っても、「うわぁ、なんじゃこいつわあああ!」みたいに思わせてくれる輩に出会わない。欲求不満が溜まる。別にアヴァンギャルドである必要はない。ロックならロックで、GHQ内核レベルの人たちがもうちょっといないものかしら?と思ってしまうのであった。


次に登場したarlishジギタリスとは古くからの付き合いだという。ボーカルの人が「黄色い帽子を被っていた頃から・・・」と言ってたので、もしかしたら小学校の頃からの付き合いなのかも。
ステージ登場時に森林を感じさせるオーガニックなBGMを流しながら現れたわけだが、実際に演奏する曲にもどことなくそういうものを感じさせるものがあった。
確か彼らは電力オールカットのアンプラグドイベントなんかもやっているはずで、エコというよりはオーガニックなスピリットがバンドの根底にあるのは間違いなさそうである。
このバンドは聴いていて結構気に入ってしまった。ボーカルのKeecoの声は不思議な響きを持っている。別に変わった声ってわけではないのだが、あまり張り上げなくても不思議とよく通る声だ。存在感のある声と言える。ちょいハスキーだが、同時にとても女性的でもある。
MCの中で彼女が、「ムーサとは慈愛に満ちていて、優しくて、母性的で、豊満で、といった一般男子が妄想しているような代物では本当はなく、実は男共を引き連れた勇ましい存在なのだ」といった内容の話をしていた。それを聴いて俺は女神転生を思い出し、「うんうん、パールヴァティ(カーリー)とかな」などとくだらないことを思ったのであった。
実際今日集まったバンドのフロントマン(フロントレディ?)たる彼女らは、誰もが「女性らしさ」は感じさせても、「女の子っぽさ」は感じさせない、みんな容姿の面から見ても美しいのに、見る人が見たら「可愛くないオンナ」ばかりであった。うーん、まさにムーサの饗宴・・・


3バンド目はキアロスタミの登場。前にgisinankiのイベントで1度観ているが、あの時は天国ジギタリスのインパクトが強すぎて、彼らに関しては若干「弱い」という印象を持ったものだが・・・
が、人間あんまり期待しないでいると逆に良いところが見えてくるものなのか、2度目の今日観たキアロスタミは非常に良かった。
最初にジャムっぽくアフリカン民族音楽っぽいことやってたが、この時点で「うわぁ、おもしろぉ」みたいな感じで引き込まれてしまった。みんな顔が濃いから合ってるし(笑)
まだ彼らについては全然知識もないのでなんとも言えないが、観ているとその後も結構ジャムっぽい流れでライブを作っているように感じられた。全部が全部そうというわけではないが、前半は特にそういう流れを感じた。きっちりキメのある曲と、そうでない曲があるのかも。後半はどちらかと言うとポップな流れで、そっちはあんまり覚えていない。
それにしてもちゃんと聴いてみると唄上手いなー。


トリ、ジギタリス。今日はゲストにキーボーディスト(兼コーラス)を迎えての5人編成ライブ。
1曲目に「ムーサの神託」を持ってきたが、なるほど、これはキーボードがあると曲の持つ静謐感が際立って、まるでアコースティックセットでやっている時と同じような雰囲気が得られる。ジギタリスのライブははっちゃけている時の方が絵面的に面白いのだけど、いまだにボーカルと演奏のバランスの問題を抱えたままなので、聴いていて安心できるのはこういう静かな演奏だ。
それから「ヘキサグラム」「青い樹」と続いてはっちゃける。「ヘキサグラム」ではコーラスも入り、なんだか音源に近い感じの演奏だった。「青い樹」の方はかなり久しぶりに聴いた気がする。嬉しい。この曲で山本嬢が見せるウルトラハイトーンが好きなのだ。でも全体としてはちょっとバランス悪かったかも。それから「myrninerest」をやってシュジュギアタイム終了。後半は未音源化曲&新曲タイム。
2曲披露された新曲のうち、片方はWonderful Worldの時に披露されたヘヴィな曲。ただしあの時ほど弾けてなくて、ちょっと物足りなかった。もう1曲は初めて聴いたかもしれないが、なんか音はキーボード主体だし、ジギタリスにしては結構展開がシンプルだし、えらくポップな曲だった。ボーカルにボコーダー通したら、流行りのテクノポップ風に聴こえるかもしれないと思ったほどである。しかも山本嬢の動きがやたらと可愛い。ずるい。
最後は「アルケミスト」でパーンと弾けて終了。時間の関係上アンコールはなかった。
記事へなるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0


<ライブ(私)> Provisions of smile vol.8

2009/05/06 19:44
前回ちょっと告知いたしましたが、今後はミュージシャン紹介の一環として書いてきたライブレポートの他に、私的なライブレポートの方もこちらでアップすることにしました。そちらの方は『ライブ(私)』というタグをつけて区別していきます。
私的レポの方では、特定のミュージシャンに焦点を当てるのではなく、その日観たライブ全体の感想を私情偏見丸出しで、文体も話し言葉で書いていきますのでお見苦しいかとは思いますが、あくまでも個人的な記録ですので興味のない方は読み飛ばしてください。



2009年5月5日
下北沢 Laguna
< Provisions of smile vol.8 >
〜出演〜
・エリーニョ
・ペーター
・山本美禰子
・水野創太
・石川ユウイチ
・いしばしさちこ&アダチヨウスケ


開演から30分ほど遅れて到着した為、1番手のエリーニョは未見。


2番目のペーターはピアノ弾き語り。たどたどしいMCといい、演奏といい、なんか青臭いものを感じたが、実は彼女、なんと現役女子高生らしい。高校3年生であると自ら言っていた。それで納得。ミュージシャンとしてはまだ何も変な癖がついていないピュアな状態なので、いわば彼女は原石である。宝石になるか、やっぱりただの石だったってことになるかは、とにかく今後磨いてみないことにはわからないが、これから色々なことを経験して吸収していって欲しいものだ。


3番目に山本美禰子。セッティングだけで20分以上かかっていたが、狭いLagunaでただ待つ20分は長かった。
ようやく準備が整いステージに現れたのは、ジギタリスの時とは全く装いの違う山本嬢。どぎついメイクにボヘミアン(?)な衣装で、髪もざんばらと言うかなんと言うか、非常にエキセントリックないでたちである。
どんなライブをするのやらと見ていると、おもむろにギターを寝かした状態で膝に抱え、タッピングでパーカッシブな短いフレーズを弾き、それをループマシンでループ再生させる。すると、あら不思議、インスタント民族トランスの出来上がり。はーあ、いいセンスしてるなぁ。無機質なようでいて生暖かい体温を感じる、ゆるゆるとした、まるでNEU!の音楽を聴いているような心地良さ。そこにアジアンパーカッションの音、囁き声から声楽の技能を生かしたハイトーンボイスまで様々な声を絡ませ、ソロのステージであらながら結構混沌とした世界観を作り出していた。
ただ惜しむらくは、細かいミスが素人耳にもわかる形で露見してしまったことか。彼女のステージは独自の世界観を作り出せていた(少なくとも今日のイベントの中で、そこだけ時間軸がズレてしまったかのような印象を与えることに成功していた)だけに、観ている側としてはミスが1つ目につくと、その瞬間に「あっ」って現実に引き戻されてしまうわけで、んーん実に勿体無い。ライブの方向性自体は非常に良かったので、今後は技術的な面でのレベルアップ、あるいはミスをミスとして気づかせない見せ方の模索が課題となるだろう。
最後の2曲はちょっとジギタリスっぽさを感じさせる、西欧の伝統歌みたいな雰囲気の曲だった。それを聴いて「ジギタリスの山本美禰子」を観に来た人は安心もしたと思うが、個人的には最後にもっかいパーンと弾ける感じの世界観で締めてもらいたかったかも。
でも面白いライブだったなー。こういった方向性でソロライブをするのは初だと言ってたし、今日はプロトタイプということで、今後に大きな期待がかかる。


4番目、水野創太。今日の出演者はほとんどが何かしら他にバンドをやっている人がソロ(あるいはデュオ)という形で出ているみたいで、彼もその1人。バンドに人気があるのか、彼自身の人気かは知らんが、この時間帯が特に混み合っていたように思われる。
インパクト大な山本美禰子のステージの後だけに何か掴みが欲しかったのか、冒頭で山本美禰子の物真似を披露。そのまったく物真似になっていない形だけの真似が逆に可笑しかったのか、客席からはぎゃはぎゃはと笑いが洩れて場がほぐれた感じである。
彼の音楽そのものは実にオーソドックスな弾き語りであったが、すっとぼけた感じのMCはまぁまぁ面白かった。曲のタイトルのセンスも好きかも。でも音楽性としてはこれといって引きつけられる所はなかった感じ。


5番目、石川ユウイチ。ほぼダメ出ししかないライブ内容。チューニングしっかりしましょう。ギターもっと練習しましょう。
途中、エフェクターを色々弄って遊んだ音を出すシーンがあったが、目指しているものが見えてこなくて説得力を感じず。出している音自体は好きなんだけど、ああいうことをライブでやるにはもっと修練を積まないといけない。あの程度ならド素人が適当につまみをいじっているのと変わらないレベルである。ていうか、きっと本人もどこで切ればいいのかわからないまま音出していただろう。


トリは唯一のデュオ、いしばしさちこ&アダチヨウスケ。彼らは共にwarsaw(ワルシャワ)というバンドのメンバーだそうで、この形でもちょくちょくライブをしているらしい。男女混成ボーカルに、楽器は珍しくハルモニウムとギター。
透明感のあるという表現が適切かどうかはわからんが、淡いさらっとしたトーンで絡むボーカルはなかなかキレイだったし、今日の出演者の中では最もキチっとしたことやっていた印象はある。でもちょっとゆるかったかな。彼らのことは初見だったので、そのゆるさがキャラクターとして定着しているのかどうかはわからないが、ああいう方向性であるのならば、それはそれでもっと突き詰められるはずである。


結果的に面白いなと思えたのは1人だけだったが、それでも来て良かったと思えるだけの収穫はあった。
正直自分としてはまだ山本美禰子という人を見くびっていた感がある。ああいう「見せ方」のできる人ならば、今後は色々と面白い組み合わせを模索していけそうだ。それを考えるのがなんとも楽しい。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


AFNICA

2009/05/03 18:31
特定の音楽を好きになる瞬間にはいくつかのパターンがあると思います。一目惚れのごとく瞬間的にノックアウトされてしまうパターン。繰り返し聴いている内にじわじわと好きになっていくパターン。そして忘れた頃に聴いてみたらそれまで気づかなかった良さを再発見して好きになるパターン。
個人的には3番目のパターンが好きなのですが(おかげでいつまで経っても古いCDを蒐集する癖が抜けません)、今日はファーストインパクトでガツンと持っていかれた『AFNICA』という大阪のバンドを紹介します。

画像


2007年結成という非常に若いバンドなので、まだ彼らを知らない人も多いかと思いますが、現在破竹の勢いで支持層を広げているバンドです。
オフィシャルプロフィールによれば、結成一年も経たないうちからラジオや雑誌に取り上げられ、複数の野外フェスティバルに出演。さらに自主レーベルを立ち上げてのアルバムリリース。グッズも手作りと言いますから、音楽の枠に留まらない活動を見せる「アーティスト」なわけですね。

もちろん私はそんな細かい事情はいざ知らず、AFNICAというバンドから強烈なインパクトを受けたのはmyspaceで彼らの試聴音源を聴いてのことでした。
音楽性そのものはジャズ。されどその演奏の持つダイナミズムはむしろロック。さらに聴いていくとプログレ的な要素も見え隠れし、時にはインド音楽まで飛び出す。それでいて奇想天外な印象はなく、それぞれのジャンルを見事に吸収、昇華している練度の高い唄と演奏。例えて言うなら好き勝手やってる東京事変(笑)という感じでしょうか?

近頃は若手でもテクニック的にはプロ顔負けのものを持っているバンドが増えてきましたが、これだけ大人な音を出せる若手バンドにはなかなかお目にかかれません。それもそのはず、彼らはAFNICAとしては長いキャリアは経ていないものの、それ以前から実践の場で叩き上げてきたミュージシャンばかりなのです。
そんなわけで一目惚れ(一耳惚れ?)してしまい、慌ててアルバムも購入してみましたが、これまた期待を裏切らない出来栄え。とにかく気持ち良くてカッコイイ音のオンパレード。先程無理矢理東京事変になぞらえてみましたが、ジャズな要素を用いて、なおかつロックを感じさせるセンスの良さという点においては通じるものがあると思います。きっと東京事変ならびに椎名林檎ファンの方が聴いても楽しめると思いますよ。もちろんそうでない人にもオススメです。
ジャズというとちょっとシックな、嗜好品的味わいのものというイメージがありますが、がっつりお腹一杯になりたい人でも大丈夫ですよ!


オフィシャルサイト
動画
試聴
mixiコミュニティ
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


<ライブ> 昭和の日〜昭和歌謡祭〜

2009/04/30 22:03
お久しぶりです。個人的な事情でここ1ヶ月ほどインターネットに接続できない状況でしたが、今日からまた元気に再開して行きたいと思います。
さぼっていた間にすっかりネタが溜まったのかといえばそうでもなく、生活の変化などあって、むしろ全然新しいミュージシャンを発掘できてない状態です。かといってまったくネタがないってわけでもないのですが、再開1発目の今日はライブレポートを書こうと思います。
なお今後の予定として、これまで自分のホームページで書いていた私的なライブ鑑賞のレポートも全てこちらでアップしてきます。私情込みの為、普段と文体が違ってきますがご容赦ください。


今回のレポートは4月29日、新宿のNaked Loft行われたイベント『昭和の日〜昭和歌謡祭〜』から。
その名の通り昭和の歌謡曲のカヴァーイベントで、全5組の出演者がオリジナル一切なしで各々1つのアーティストのカヴァーに明け暮れました。
ちなみにこの日は昭和の雰囲気を出すべく(?)ホッピーが特別価格で販売され、さらに会場のスクリーンには懐かしの昭和のコマーシャルフィルムやドキュメント番組の映像などが流されていました。

ライブの1番手はこういち。彼はTHE BLUE HEARTSのカヴァーを披露してくれました。アコギ1本の弾き語りスタイルということで、原曲とはかなり違った印象の仕上がりでしたが、盛り上げ上手なライブ運びと人懐っこいキャラクター、そしてTHE BLUE HEARTSのストレートな楽曲の良さで上手い具合に会場のボルテージを上げてくれました。
選曲は結構渋い感じで、誰でも知っているような超有名曲は外して、どちらかと言えば隠れた名曲中心だったように思います。恥ずかしながら私はTHE BLUE HEARTSというと『TRAIN TRAIN』とか『リンダリンダ』などの誰でも知ってる曲しかわからないのですが、逆に今まで見過ごしていた名曲を知ることができたのが収穫だったと思います。
画像



2番手は南謙一。彼は尾崎豊の19歳当時のライブの一部を完全再現という、成り切りパフォーマンスで沸かせてくれました。
演奏前にお約束を観客にレクチャー(笑)して行った後、Tシャツにジーンズ姿で颯爽と登場。若かりし日の尾崎豊そのまま(?)の熱唱、さらには曲間のMCまでも再現。ついには演奏中に酸欠で卒倒し、観客からの尾崎コールで蘇生して再び唄う、といったやり過ぎなまでのパフォーマンスに、会場は涙と爆笑の渦に巻き込まれたのでした。
もちろん私も我を忘れて尾崎コールでした。そして最後はみんなで『I Love You』の大合唱。大盛り上がりでした。
画像

画像



3番手はセクシーに青江三奈を演じて見せた柴草玲の登場。熱い、熱すぎるまでの尾崎豊から一転して、今度はメロウで妖しげな雰囲気に。
誰でも1度は耳にしたことのあるであろう『伊勢崎町ブルース』の印象的なイントロフレーズをたどたどしく奏でながら、気怠い素振りでのトークで笑わせ、しかしひとたび唄が始まれば確かな歌唱力を披露して魅せてくれました。
最後は自ら打ち込んだという『伊勢崎町ブルース』のオリジナルバージョンを披露。ほぼ満員状態の会場を所狭しと歩き回りながら唄い、そして終盤は何故かどんどんテンポアップして行って、喘ぎ声がえらいことになって・・・といった仕掛けもあって、色々と手の込んだステージを堪能しました。
画像

画像



4番手は野口五郎を演じた野口五郎岳こと日比谷カタン。彼はここでも紹介したことのあるミュージシャンですが、相変わらずの器用な人だという感想を持ちました。
ライブの方は、日比谷カタンによる独自の野口五郎分類データに基づき、時期ごとに数曲をメドレー形式で演奏しては、軽妙なトークで沸かせるという流れでした。オリジナル曲ほどではないにしろ、演奏も要所を押さえたオブリガードの織り交ぜ方が巧妙で、唄とギターの両面で楽しませてくれました。
日比谷カタンのギターはしばしば超絶技巧という表現をされますが、こうやって他人の曲を演奏しているのを見ることで、彼の巧さとはテクニックそのものにあるのではなく、構成力にあることに気づきます。どこをコード弾きで鳴らし、どこでベースラインを響かせ、どこでアルペジオを聴かせるか。弾き語りという極めて音数の限られた形態の中で、どのように楽曲の姿を明確にしていくかということがよく考察された演奏で、そういう観点で見れば技巧的というよりはむしろ真っ当な演奏だったと思います(もちろん音楽性やアーティスト性次第で求められる演奏も違ってきますから、日比谷カタン的なプレイを全肯定するわけではありませんが)。
画像



トリは今日のイベント唯一のデュオである桃梨の2人が美空ひばりで締めてくれました。
昭和、というよりは日本を代表する大スターだけに、美空ひばりのカヴァーは中途半端に上手いとかえって寒いということになりかねず、なかなか難しいものがあります。桃梨の2人は美空ひばりの「凄味」に固執せず、上手い具合に力の抜けた演奏で、親しみやすいライブを見せてくれました。
JIGENの弾くベースでありながら軽快な音に乗せて、上村美保子の唄も力の抜け具合が良い感じで、終始ほろ酔い気分のような(実際酔ってましたが)いい調子で聴くことができました。こういうアプローチもあるのだなぁと感心した次第です。
曲目は『真っ赤な太陽』、『川の流れのように』などといった超有名曲に混じって『車屋さん』などの通好みのチョイスもありましたが、基本的に私も知っている曲ばかりだったので個人的にも大いに楽しめました。
画像


そして最後はドリフのエンディングテーマに乗せて全出演者が一言ずつコメントをして終了。小さな会場でのアコースティックライブ的な雰囲気を持ちながらも、最後までお祭気分で楽しめた良いイベントでした。
最近はメジャーシーンでもカヴァーブームです。ビジネス面で考えるとちょっと眉を顰めたくなる面もあるとはいえ、先人に敬意を払うのは良いことです。たまにはこういうイベントに足を運んでみるのも面白いものですね。
画像



おまけ。当日流れていた昭和のCMです。
画像

画像

画像

記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


<ディスクレビュー> ねじれのいち

2009/03/28 01:20
タイトル:『ねじれのいち』
ミュージシャン:locolo code
レーベル:Flavour of Sound
値段:1000円

M1、stringstream
M2、サウスポー
M3、あいまいな稜線
M4、ブラックホールと太陽
M5、ストップモーション

画像




ライブとは全く違ったエレクトロニカやテクノポップ風の味わい。これはすでに「もう1つのlocolo code」と呼んで然るべき作品だ。
ライブにおけるlocolo codeが鬼才クリエイター粟津裕介の思惑を外に向けて発露する場だとすれば、この音源は内側に向かったものと言えよう。各楽曲ごとに大体にアレンジを施し(というよりこちらが原曲と考えるべきだろうか?)、自由に音色を使い分け、加工し、ボーカルにも手を加えるなど、細部までこだわった作り込みを感じる。
なによりも歌モノとして全曲きっちりとまとめ上げられている点に注目したい。ライブで御馴染みの「stringstream」を始めとして、目まぐるしいコード進行と独特のメロディラインを持つ楽曲が、どれもこれも取っ付きにくさを感じさせず、むしろポップであるとすら思わせる仕上がりになっている。粟津、森下両名の変にクセのないヘタウマボーカルも、クセがない故に楽曲の中の1つのインストゥルメンタルとして機能しており、好感が持てる。

ライブはいいが音源がイマイチ、あるいはその逆というバンドは多いが、ライブと音源でそれぞれ別の、なおかつどちらも捨てがたい魅力を持っているバンドというのはなかなかいない。そういう意味でもlocolo codeは異端(良い意味で)である。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


<ディスクレビュー> 天国

2009/03/24 22:05
今年に入ってからミュージシャン紹介がすっかりペースダウンしているわけですが、そのまま自然消滅的にブログの存在が無意義化するのも残念なので、苦し紛れにディスクレビューでもしてみようかと思います。当然ここでやる以上はインディーズものを中心にお送りする予定です。どこまで続くかはわかりませんが・・・


タイトル:『天国』
ミュージシャン:天国
レーベル:自主制作盤
値段:500円


M1、砂
M2、集約
M3、行ッタリ来タリ
M4、重力からの解放(LIVE)

画像



天国と言えば「奇矯」と呼んでも差し支えない独特のライブパフォーマンスに定評のある2人組であるが、そういった視覚的効果の得られない音源では果たしてどのように個々の楽曲をアレンジしてくるのかと期待し、また心配もしていたが、出来上がってきたものを聴いて「なるほどな」という印象を抱いた。
宮國英仁の超人的な唄と、自由奔放な声の遊び。それを支える本間太郎の重みのある、そして超絶技巧を駆使したピアノ。これが天国の持ち味である。彼らはこの音源の中で、そのどちらをも極力抑え込むという方策に出た。
ボーカルに関しては宮國のエキセントリックな部分を抑え込んだ上で、なおかつ彼の基本的な歌唱力の高さを再認識させる。
ピアノの方も技巧的プレイはほぼ封印した内容で、淡々と曲を聴かせ、ボーカルを活かす役割に徹している。
一方で「集約」に見られるコーラスワークなど、ライブでは味わえない音源ならではのアレンジが光る曲も存在する。

ライブでは特に初めて観る人など、彼らのエキセントリックな部分にまず目を奪われやすいかと思うが、そういった部分を排除し、落ち着いて楽曲に耳を傾けてみると、この2人の能力の高さというものがよくわかる。特に本間のピアノは必聴だ。ライブに比べて技巧的プレイは抑えているものの、ずんと響くローを効かせたアレンジの妙をしっかりと堪能していただきたい。
やはり抑えたプレイでは物足りないという人にはライブテイクである「重力からの解放」をお薦めする。奔放な宮國のパフォーマンスと、巧みにテンションを操る本間の生のアンサンブルを楽しめる。
だが、ここに収められているテイクも彼らにとってはすでに過去のテイクであるということをお忘れなきように。


オフィシャルサイト
試聴
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


Banco de Gaia

2009/03/11 20:17
少しずつ春の訪れを感じるようになりつつも、まだ冬の残滓が漂う日々、皆様いかがお過ごしでしょうか?私は本日は花粉症が大フィーバーしていて辛いです。
それはさておき、今日ご紹介するのはイギリスのテクノシーンで活躍する『Banco de Gaia』です。
画像


その音楽性に触れる前に、まずはざっとBanco de Gaia(イタリアのプログレバンドと混同を避ける為、敢えてバンコとは略さずにおきます)とは実はグループ名ではなく、トビー・マークスというミュージシャンのソロプロジェクトです。ヴァイオリン、トランペット、パーカッション、ドラム、ギターなど様々な楽器を操るマルチプレイヤーとして活躍していたトビー・マークスが、ある時期からシーケンサーを使っての打ち込みに関心を持ち始め、1989年にBanco de Gaiaを結成。最初は友人と2人で結成したユニットだったものの、その形は1年で瓦解。以降トビー・マークスのソロプロジェクトとして活動していくことになります。日本での知名度がどの程度のものかはわからないのですが、本国イギリスではメガドッグという大型クラブイベントで、デビュー当時から大きな注目を集めていたといいます。

Banco de Gaiaの音楽的特徴として、オリエンタルな民族音楽的要素を取り入れつつ、フロア向きダンスミュージックとしてのノリの良いテクノに仕上がっている楽曲が多いということが言えるでしょう。元々トビー・マークスが生楽器からプログラミングに自身の音楽性を移行させるようになったきっかけが、グラスゴーのバングラ集団との出会いだという話です。(バングラとはインドとパキスタンにまたがるパンジャーブ州の民謡および舞踊のことで、ここでいうバングラ集団とは、そういった音楽をクラブミュージック風にリミックスしている音楽集団を指します)
ゴアトランスに代表されるように、東洋風の音色とテクノサウンドの組み合わせは意外にも相性が良いのです。Banco de Gaiaの場合、ゴアトランスほどあからさまに東洋を意識したサウンドにはなっていませんが、前述したようにフロアで踊れる正統派(?)トランスミュージックとしても十分に楽しめる作りになっているので、あれこれ小難しいことを考えずに身体で楽しむのが正しい聴き方なのかもしれません。

踊れる音楽というのも好みにより人それぞれあるとは思いますが、メロディやハーモニーよりも「音」そのもの、そしてビートを強調したテクノやトランスは、確かに人間の原初的な快感を呼び起こす面を持っていると感じます。
所謂クラブミュージックとされる音楽の要素を科学的に分析して、何故にそれがダンスミュージックに向くのかを追求してみたら面白いかもしれませんね。
最後に話が逸れてしまいました。申し訳ありません。


オフィシャルサイト(英語)
myspace
動画
mixiコミュニティ
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


唱撃終了!

2009/03/08 00:12
3月6日、代々木Bogalooにて、はぐレ企画主催イベント『唱撃』が行われました。お越しいただいた皆様、ご出演いただいた皆様、そしてご協力いただいた皆様、この場を借りて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

桜吹雪のような壮麗なサウンドと、凛としたボーカルで楽しませてくれたジギタリス
現代音楽的な趣向を凝らしながら、同時に心洗われる優しい世界を見せてくれた
直球で力強くて文字通りハイクオリティなロックで場の空気を最高潮に上げてくれたGem High Quality
音楽の域を通り越したエンターテイメントで魅了してくれた天国

それぞれの持ち味を生かし、違う色彩、違う香りの花を添えてくれた四者の出演者が絡み合った3時間半。いかがだったでしょうか?平日でしかも雨の降る中、わざわざ足を運んでくださったお客様方には本当に感謝しております。ありがとうございました。

後日、写真や動画なども含めて、改めて詳細なレポートをアップする予定です。どうぞお楽しみに。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


辻コースケ

2009/02/26 12:16
音楽の本質とは何でしょうか?

いきなり哲学的な問いかけから始まってみましたが、どうもこんにちは。ここ数日天気も悪く、気温も下がり気味ですがお元気ですか?寒いのはともかく、花粉の悲惨量が抑えられていて、花粉症の方にはちょっと過ごしやすい日々かもしれませんね。

さてさて、本日ご紹介するのはパーカッションのみで音楽(リズムではなく音楽です)を紡ぎ上げる怒涛のパーカッショニスト『辻コースケ』(動画検索などする時は『TSUJI KOSUKE』の方が引っかかりやすいかもしれません)です。
コンガとジャンベを同時に5つ叩きこなす凄腕のパーカッショニストであり、積極的にワークショップを開いて多くの人にリズム楽器の魅力を伝えているリズムの伝道師でもあります。

冒頭で音楽の本質とは何かという問いかけをしましたが、音楽の3要素であるリズム、メロディ、ハーモニーのうち、最も古くから存在する、最も原始的な要素がリズム(ビート)です。辻コースケの音楽はこの3つの要素の中からリズムだけを抽出した、それでいてメロディ、ハーモニー、さらには歌詞などが存在する音楽になんら見劣りすることのないエネルギーを孕んだ、驚嘆すべきものです。
こういったリズムのみの音楽作品というものは、アフリカ系の民俗音楽などを探せば他にも見出すことはできますが、その多くはどうしても玄人好みになりがちな、少なくとも日本人向けとは言い切れないものがほとんどです。しかしながら、辻コースケの刻むリズムは同じ日本人であるが故なのか(といっても彼の腕前はアフリカンパーカッショニストにも劣らないですが)、非常に親しみやすく、何よりも同時に5つものパーカッションを叩きこなす超絶プレイから生み出されるノリは快楽指数が高くて、下手なダンスミュージックを聴くよりも断然踊れます。

彼のアルバムで共演したゴンチチゴンザレス三上が残したコメントが、辻コースケの音楽の魅力を如実に物語っていると感じますので、紹介したいと思います。
僕は、時折、コードやメロディーやそして歌詞というものが、
とても しゃらくさく、鬱陶しくなる事があります。
誰かに伝えるためだけに音楽はあるのか?
だから、音楽の原型として、
そして真の音楽の本質としてのリズムが好 きです。
ところで、辻君と二人だけでリズムを紡いでいると、
何だか共に戦う戦 士のような気分になるのは何故でしょう?
腐ったメロやコードや歌詞を排除した時、
我々は、戦友なのかもしれま せん。
(僕の一方的な思い込みですが)
ともあれ、辻君は、優れた才能を持つ一級戦士です。


リズム、メロディ、ハーモニー、さらには歌詞といった要素が全て高いレベルで結実した音楽作品は大変素晴らしいものですが、反面作り手にとっては、毎回そのような形で作品を作らなければいけないことに息苦しさを感じたりすることもあるのではないでしょうか?
理屈を抜きにして、私が辻コースケの音楽を聴いていていいなと思うのは、とても自由なエネルギーに溢れていることです。まさしくゴンザレス三上が言ったように、原型としての、そして本質としての音楽であるリズムをひたすらに紡ぎ上げていく姿は、それを見守る聴き手の側としても心地良いものですし、そのリズムに身を委ねていると自然と身体を動かしたくなります。(つまり聴き手側の原始的本能をも目覚めさせる音楽ということでしょうか?)

疲れていて癒しを求めている時にはちょっと向かないかもしれませんが、刺激を求めるのなら断然オススメ!




オフィシャルサイト
mixiコミュニティ
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


情熱地獄とピラミッドス

2009/02/15 18:15
皆さんは民族音楽はお好きでしょうか?一口に民族音楽と言っても国や地域によって様々にあるわけですが、今日は中東や東欧の民族音楽、とりわけアラビアンな雰囲気漂うムードジプシー音楽を得意とする『情熱地獄とピラミッドス』(以下ピラミッドス)というバンドをご紹介しましょう。

画像


ピラミッドスは昨年末まではサックス&唄のカツミック伯爵、ギター&唄のツッチー、そしてダルブッカ&唄の空中紳士の3人組バンドだったのですが、今年に入ってカツミック伯爵が脱退。代わりに新メンバー3人を加えて5人編成となり、つい先日のバレンタインデーに新編成での初ライブが行われました。私も観て参りました。

ピラミッドスのライブは本人たちのおちゃらけた態度とは裏腹に、演奏は非常にハイレベルで実に見応えがあります。アラビアック音楽というと日本人にはあまり馴染みがないイメージがあるのですが、実際に耳にすると聴きにくさは皆無で、その独特な雰囲気にあっという間に呑まれてしまいます。サックスの妖艶な調べ、シャープでキレのあるギター、ドラムさながらにパワフルな存在感を持つダルブッカの音など、個々の演奏レベルが高いので音楽的にも楽しめますし、曲の方はどれもノリの良いアレンジになっていて実に楽しい雰囲気を味わえます。
それと毎回妖艶なベリーダンサーとコラボレートするのも彼らのライブの見所の1つ。普段はなかなか目にする機会のない本格派ベリーダンスのセクシーな動きに鼻の下を伸ばしつつ、異国情緒溢れる音楽を楽しむのもなかなかいいものです(笑)

基本的にカヴァー曲を中心に演奏しているので音源がないのが残念なところなのですが、ライブは毎回大盛り上がりです。演奏だけでなく、芝居がかったユーモラスなMCも楽しいですし、ジプシー音楽ばかりかと思ったら日本の歌謡曲を演奏したりする引き出しの広さもマルです。
ちょっと変わった音楽が聴きたいけど、何処から手を出していいかわからないという人にはオススメのバンドですよ。独自の空気を持っていながらも、変に上級者向けな小難しさがなくてとにかく楽しいので、1度ライブに足を運んでみることをオススメします。
あ、でも小さいお子様には刺激が強いから連れて行かない方がいいかも?




myspace
mixiコミュニティ
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


次回イベントのお知らせ

2009/02/08 14:01
さて、他ではしたにもかかわらず、このブログでの告知がおなざりになっていたので、ここではぐレ企画の次回イベントの告知をさせていただきたいと思います。

開催は来月上旬、3月6日の金曜日。イベントタイトルは『唱撃』と名づけました。
その名の通り今回は歌モノです。考えてみると、これまでのイベントには必ずインストや即興の出演者がいて、純然たる歌モノのイベントは今回が初めてになるんですね。それだけに出演者選びは気合いを入れて、素晴らしい歌い手を据えたバンドばかりを集めたと自負しています。また、前回と前々回がサブカルというタイトルを冠し、方向性的にもコアな方へと向いていたのに対し、今回はかなり万人向けなイベントになると思っていますので、是非お誘い合わせの上、ご来場ください。

なお、最終的に4組に絞られた出演者は、
天国
ジギタリス
Gem High Quality

となります。いずれもこのブログではすでに紹介済みですので、ご覧になってない方はこの機会に是非チェックしてみてください。

それと今後の予定なのですが、個人的な事情により、これ以降のイベントの開催は当分未定となります。構想はすでに2〜3あるのですが、実行に移せるかどうかで微妙な問題があり、ひとまずお休みという形を取らせていただきます。尤も、これまでも年2回のゆったりペースでやってきたので、ここからまた半年経つ頃には普通にイベントを企画しているかもしれませんが。
なので世界に5人くらいいると思われるはぐレ企画ファンの方々は、是非ともお見逃しのないよう!
まずは↓のプロモーション動画をチェックしてみてください。



唱撃特設サイト
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


AMラジオは侮れなかった

2009/02/07 19:31
久しぶりの更新ですが、今回はミュージシャン紹介ではなくコラムです。というかレポートです。

私は仕事で車に乗るので、自分が運転する時は眠気覚ましにラジオをかけることがあります。
学生時代にラジオを聴きながら勉強をしたといった思い出があるわけでもなく、ラジオに対してはあまり思い入れがないせいか、特にお気に入りの局や番組もなかったのですが、最近になってTBSラジオのKakiiinという音楽番組に注目し始めました。邦楽洋楽問わず、1975年〜1995年のヒット曲を中心に曲を流す大人のための音楽番組というコンセプトの番組です。逆の見方をすれば若者向けではない内容とも取れるのですが、実際に聴いてみると、とにかく面白い番組です。「AMで、というかラジオでこんな曲が流れるとは!?」と思いたくなるほどマニアックな選曲も珍しくなく、また日替わりで登場するパーソナリティの語る薀蓄が非常にコアで、良く言えば音楽好きにはたまらない、悪く言えば一般リスナー置いてけぼりな内容になっています(笑)
それまで私の中にあったAM感と言えば、保守的、伝統的、パンチに欠けるといった否定的なイメージだったのですが、Kakiiinを聴くようになってイメージが変わりました。

特に6日(金)の内容は濃かったです。
この日のメインパーソナリティは初田啓介アナウンサー。プロフィールを見ると好きな音楽はキングクリムゾンとのこと。そしてゲストに登場したのが俳優の高嶋政宏でした。この人は一部では有名なプログレマニアで、スターレス高嶋というペンネームでライナーノーツを書いたりもしています。
そんなプログレ大好き、キングクリムゾン大好きな2人が集まってしまったから、もういけません。そのコーナーでの選曲はキングクリムゾンゴングU.K.と、プログレ一色。話す内容も完全にファン同士によるマニアトークに終始しており、プログレ好きのリスナー以外は完全に置いてけぼりな内容になっていました(笑)
しかしながら、ラジオ番組としてそれはどうなの?と思う反面、AMラジオでこれだけコマーシャリズムを排除したコアな内容を、たとえ番組の1コーナーに過ぎないとはいえ、堂々と流したという事実は瞠目に値すると思います。
そもそも私がこのブログやはぐレ企画というライブイベントを立ち上げたのも、マスコミの網の目に引っかからない、あるいは意図的に分別されている良質な音楽を、ミニコミ的立場で掬っていこうと考えたからなのですが、マスコミにもこういう芸当ができるんだと知って、自分の了見の甘さと狭さに恥じ入りました。
もちろんこの回のマニアックぶりは特別だったとは思いますが、それでも別の日に聴いた時も、落語家の林家正蔵が渋いジャズの曲を流しながら意外な知識を披露していたり、音楽プロデューサーの田中知之クラフトワークの曲を流しながら日本のテクノの源流について解説していたりと、やっぱりマニアックな内容が多く、音楽好きにはかなり興味深い番組だと思います。

今はネットの発達により、自分から知らないミュージシャンの情報をどんどん拾っていくことができるようになりましたが、ネットで受け取る情報はまだ一方通行になりがちなのが現状です。対して、きちんと知識のあるパーソナリティを迎えて、その場で曲を流しながら解説をするという紹介の仕方ができるラジオの力もまだまだ捨てたものではありません。皆さんもたまにはラジオから流れる音楽に耳を傾けてみてはいかがでしょうか?
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


ゴロバン

2009/01/25 18:13
今年もゆるい更新ペースでと宣言はしておいたものの、我ながら遅いなぁと思いながらキーを叩いております。皆さんお元気ですか?寒いですね。東京は雪が降りました。
そんなわけで、今日は真冬の寒さを吹っ飛ばすくらいにお寒い極熱なバンドをご紹介します。
その名は『ゴロバン』

画像


ご覧の通り、21世紀にもなって本気でGS(グループサウンズ)真っ盛りな、ある意味で相当にナウい(笑)バンドです。
などと小馬鹿にした調子で始めてみましたが、彼らは単なるコミックバンドではありません。私はライブを観てみたのですが、非常にショーマンシップに溢れたステージングにヤラれ、見事にノせられてしまいました。
その衣装やヘアスタイルに代表される圧倒的に濃ゆい外見、やり過ぎなまでに時代錯誤な曲と歌詞、大仰な割に単純なステージパフォーマンスなどなど(言いたい放題ですね)、一見とてつもなくカッコ悪いことをやっているようで(実際やってるんですが)、それがあるレベルを超えてしまうと逆にカッコイイという矛盾が生じてしまうんですね。これが本当の「ダサカッコイイ」ということなのだと思います。彼らのようなバンドは、逆にGS真っ盛りの時代に青春を過ごした方などよりも、少しズレた世代の方が新鮮に感じられて受け入れられやすいのではないでしょうか?
なので私は「今だからこそGSだ!今だからこそゴロバンだ!!」と声を大にして言いたい。

うがった見方をすれば、コミックバンド的に見られることを逆に上手く利用して、笑いをキッカケに観客を自分たちのペースに巻き込むという、非常に頭のいいバンドだとも思います。エルヴィス・プレスリーまんま(動きはむしろ西城秀樹ですが)のリーダーゴローの存在だけでもインパクトは十分ですし、メンバー全員が「いかにもGS的」なパフォーマンスに終始している徹底ぶり。これだけのことをされれば「こいつらは一体何者だ?」と、ついつい興味を持ってしまい、気がつくと巻き込まれているという図式にハマってしまうんですね。
これが「GSを意識した」という程度の中途半端なパフォーマンスになってしまうと途端にお寒いものになってしまうのですが、その辺りのバランス感覚も見事だと思います。

大局的に見れば流行とは常に廻り回って巡るもの。今に本当にGSブームが再来するかもしれませんよ?




オフィシャルサイト
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


続きを見る

トップへ

月別リンク