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zoom RSS 音楽業界の未来は明るいか?

<<   作成日時 : 2007/02/04 21:16   >>

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先日ある方からメールを頂きまして、その際に音楽業界の現状に関して私の知る範囲で少しお話させてもらいました。色々語りましたが、要約すると「音楽業界は今大変だぞ」という話でした。半分は脅しでしたが、半分は本気です。
これまでのコラムでも述べたと思いますが、現在音楽産業は不振続きと言われています。特に顕著なのがCDで、ミリオンヒットを連発した90年代に比べると、鳴かず飛ばずと言ってもいいほどに売上げが落ちています。その一方で配信が伸びているかと言えばそうでもなく、ネットの普及も手伝って音楽雑誌などは軒並み売れず、まさに冬の時代だと思っている方も多いことでしょう。

私個人は、漠然と「時代の変わり目なだけ」と考えてまして、要はレコード会社を始めとする、体質改善をしようとしない業界側が勝手に騒いでるだけじゃないのか?という風にも思っていましたが、具体的に「じゃあ、今後はどうなるの?」というところまでは頭が回っていませんでした。
そんな時、ふと手にした『音楽主義』というフリー誌(音楽制作者連盟発行。都心のライブハウスに行けば大抵置いてます。地方はわかりません。ごめんなさい!)の最新号に、”2007年音楽予想”という記事が載っていました。音楽プロダクション、テレビ局、SNS、ラジオ局、CDショップ、音楽誌、カメラマンなどなど、様々な現場で働く人に音楽業界の現在と今後についてインタビューした内容で、かなり読み応えがあり、なおかつ面白い内容でした。

一部抜粋しながら、特に印象的だった部分を紹介しようと思います。

・フジテレビジョン「音楽」プロデューサー きくち伸さんの談
―2006年はどんな年でしたか。何か明るい話はないでしょうか(笑)。
「いや、ありますよ。シングルが売れなくなったから、インディーズの作品もチャートを駆け登るというか。それでいいことは、それが『カウントダウンTV』はもちろんとして音楽番組のランキングコーナーで紹介されるわけですよ。月9待ちの『HEY!HEY!HEY!』見てる人たちが、エッジの聴いた音楽も聴く機会がある。すごい健全だと思うんですよね。」



・株式会社エフエム東京チーフプロデューサー 森田太さんの談
―森田さんが手掛けている『SCHOOL OF LOCK!』は中高生がメインリスナーですよね。彼ら、彼女らの音楽の聴き方の変化も肌で感じたりしますか?
「すごいあります。すごいある。今の10代は特別ですよ。(中略)みんなまず、自分のライフミュージックっていうのを持っている。まだ10数年の人生なのに、生き物である音楽、感情を持っていて命を宿している音楽は、人生の大事なもの、かけがえのないもの、よりどころとして、個人個人でとても大切にしていますね。そうじゃない音楽、量産されて、みんなが知っていて、カラオケで盛り上がる用の音楽とは、きっぱり頭の中で分けてますね」

―みんなちゃんと聴き分けますよね。大人が仕掛けたヒット曲と、力のあるアーティストが時間をかけてきちんと生み出してヒットした曲と。「ものすごいわかってますよね。今の子は特にわかってます。だから怖いですよ。逆に乗っかってきますからね。大人がお金儲けのためにやってることもちゃんと理解していて、自分たちが反応してあげることで大人が喜んでお金も儲かって・・・お父さんとか職がない子が多いんですよ。お父さんとお母さんが離婚しちゃってる子もすごい多いし。でも自分たちが反応することで経済が活性化して、日本が良くなればいいと思ってる」

「(中略)で、その子たちがよりどころにしているのがマンガと音楽なんですよ。両方ともファンタジーの世界に入れるから。マンガは聞こえない音が聞こえてくる、音楽は見えない映像が見えてくる。その2つは僕も大好きですけど」



・株式会社ロッキング・オン取締役 山崎洋一郎さんの談
―音楽雑誌はこれからどうすればいいんでしょうか。「単純に一言で言ってしまえば、おもしろいものを作る(笑)。(中略)今、音楽業界も出版業界も不況だって言われていて、音楽雑誌はその両方に足を突っ込んでいるわけですよね。だから”今の時代に音楽雑誌なんて売れないよ”って言い訳にとらわれすぎちゃってると思う。(中略)古い話ですけどテレビが出てきたときに”誰もお金を払って映画館なんか行かなくなるよ”って言われたけど、全然そんなことないですよね。それはなぜかっていったら、テレビよりおもしろいからですよ」

―インターネットは強敵ですか?
「俺は味方だと思っています。(中略)たとえばネットで情報は得られるけど、今のところ深いインタビューは読めないし、長年にわたって培ってきた雑誌の価値観とアーティストの価値観がぶつかりあうような深みのある記事はやっぱり新しく出てきたインターネットっていうメディアではまだ無理でしょう。だからどうしても表面的な情報が中心になる。深い情報やシリアスなアプローチは全然紙にやれることだし、紙にしかできない。だからネットは敵ではなくてライバルでしょうね」



・マイスペース株式会社Vice President 布施雅康さんの談
―アメリカでは早々とアーティストが会員になり、マイスペース(2006年12月の時点で約1億4千万の会員数を持つ世界最大のSNS)を利用してセールス的な成功に結びつくという例が多々あるそうですが、いくつかその例を教えてください。「よく例に出しているのはキャシーというアマチュアの女の子ですね。マイスペースにアーティスト登録をして、マイスペースのツールを使った非常に活発な活動によってフレンドが40万人以上できた。それによってページビューも上がり、試聴回数も増え、アルバムもパッケージが26万枚ぐらい売れているんです。(中略)あと、オーディオスレイブというアーティストは、アルバム発売1週間前に全楽曲のフルストリーミング(フル試聴)をマイスペースで行った。試聴回数が合計で22万回以上になったんですけど、それでも発売1週間で26万枚のセールスを記録して、ビルボードのアルバムチャートでも1位になったんです」



・ミュージックマシーン主宰 タクヤさんの談
―個人の趣味的なサイトから発信している情報が伝わっていくことで、誰かのアクションにつながっていくわけですね。
「(中略)情報があると、買わなきゃとか行かなきゃって思っちゃうんですよ。情報があるっていうのは強い。それを、今はウェブとか携帯とかっていうメディアがちゃんと加速させてるってところがありますよね。それがどんどん進んでいくんであれば、音楽業界もそんなに悲観したもんじゃないなと思ってます。CDが売れないから音楽業界がダメみたいなふうに言われがちだけど、CDの代わりに配信とか着うたになってるんじゃなくて、みんなライブに行ってるんですよ。だからライブハウスが全国にたくさんできているわけだし、フェスの動員もどんどん増えてる。いわゆるみんなが知ってるヒット曲みたいなのは少なくなってきてるかもしれないけど、今のメディアの状況とか音楽の多様化みたいなものは、10年とか20年前に比べるとすごく健全だと思いますよ」



・有限会社セントラル六十七 木村豊さんの談
―最近よく危機感として取り沙汰されるのが、配信時代になったら究極をいうとジャケットがなくなっちゃうんじゃないかと。
「もしジャケットはなくなったとしても、そのアーティストを表現するヴィジュアルは絶対になきゃいけないはずなので、何かしら残ると思うんですけどね」

―いわゆるジャケ買いがなくなる。
「それはつまらないですよね。過去の音楽を新しく発見するってこともなかなか難しくなってくる」

―ジャケットがなくなる弊害って、めちゃめちゃありますね。
「単純に”モノ”としてなくなっちゃうわけだから。パッと見、こういうタイプのジャケだったらこんな音だろうみたいな想像もできなくなる。まあ試聴はできるにしても。でも絶対になくならないと思うんですよ。要はアートワークをいらないって人と、すごくこだわる人と、二極化がすごい出てくるのかなって。ちゃんとお金をかける人と、お金をかけるんだったらいらないっていう人と」



…とまあ、ごく簡単に、ごく一部だけ紹介させていただきましたが、印象に残った話しは何かありましたでしょうか?
私が感じたのは、どの現場にいらっしゃる人も、思ったほど現状を暗く感じていないという事でした。今までのようにいかなくなったからそれを嘆くのではなく、「これからはこうしていかなきゃ」というビジョンをお持ちの方ばかりで、そういう話を聞いているとそう悲観したものでもないなと思えてきます。
それと反省もしたのですが、FMラジオの森田さんの記事を読んでいて、私は今の若いリスナーをかなり誤解していたんだなと思わされました。なんだか自分の価値観と違う生き方をしている若者を見ると「最近の若いもんは…」としか言えない年寄りに自分がなってしまったかのような恥ずかしさがあります。
あと面白かったのは、マイスペースの布施さんの記事でしょうか。恐らくこれからはミュージシャンが個人で動いていくのが当たり前の時代になっていくような気がします。昔のようにメジャーデビューしたら安泰だ!なんて安易な夢は見られないですが、代わりに積極的に行動を起こした人には相応の見返りがあると思います。

音楽業界がこれからやらなくてはいけない事は、ミュージシャンが自分で自分をプロデュースする手助けをする体勢を作り上げていく事だと思います。自分たちが用意した「場」に囲い込むのではなく、ミュージシャン自身のための「場」を提供していく事。それが音楽業界に今後求められていく事でしょう。あくまでも個人的な予想ですが。


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