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help リーダーに追加 RSS る*しろう(le silo)

<<   作成日時 : 2008/05/29 22:01   >>

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皆さんは好みの音楽を聴かれた時に「こういうのが好きです」はっきり答えが出る方ですか?私は結構何でも聴く(というか聴きたい)方なので、そういう質問をされるといつも曖昧な答え方をしてしまいます。メロディを強調した歌モノ、テクニカルなインスト、実験的な意欲作、様々な要素を詰め込んだ大作・・・それぞれに魅力がありますし、やはり本当に良い作品とは、さほど親しみのないジャンルであろうと良く感じるものだと思っています。
本日紹介する『る*しろう』は、そういう意味では最高に紹介し甲斐のあるバンドです。

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る*しろう金澤美也子(piano,vo)、菅沼道昭(drum,vo)、井筒好治(guitar,vo)からなるトリオバンドです。
彼らの音楽性はまさしく変幻自在、支離滅裂のようでとてつもなく高度、キ○ガイじみていながらも無邪気にはっちゃけていてキュート。とにかく彼らの音楽を聴いた後だと、世に多く存在する「独自の世界」「唯一無二」などといった謳い文句で紹介されている音楽が軒並み嘘っぽく感じられるほどです。

彼らのファーストアルバム『8・8』には、ジャズピアニストの山下洋輔からも絶賛のコメントが寄せられました。以下引用。
名づけようのないガイキチぶっ飛び音楽。極限合わせ、変態リズム、面白い!素晴らしい!いったいどこの音楽だ!こいつら何国人だ!あっというまにさらわれて宙天高くぶっ飛ばされている。こういうピアノ音楽もあったのだ。すぐにでも真似したい誘惑にかられるアイディアが満載。爆笑ユーモアと高級センス炸裂。凄いことやっているのに軽々として、格好いい。十年間変わらないメンバーならではの細胞交感世界だ。超絶的身勝手爽快ガイキチ音楽。異次元ボーカルでとどめを刺された。こう書いてみても何言ってるか分からないだろうから、皆さん、聴いてみるしかありません!


前述の私の批評と合わせて「言葉では言い表せないんだけど、とにかく凄いんだ」ということを言いたいのがひしひしと伝わってくるコメントであると思います。
実際のところ、私もこれまでにる*しろうのようなタイプの音楽に出会ったことがないので、彼らの音楽は本当に説明するのに困ってしまうのです。強いて言えば金澤美也子が過去に在籍していた高円寺百景に相似点が見出せる気がしますが、あくまでも部分的な相似です。
迷路に迷い込んだかのような変則リズムにテクニカルな演奏が乗っても、決してジャズロックでも旧来のプログレでもなく、さらには何語なのかもわからないボーカルが加わると、本当に山下洋輔のように「こいつら何国人だ!」と言いたくなってしまいます。
ですがる*しろうの何よりも秀逸な点は、これだけ異質極まりない音楽性を持ちながら、とてもユーモラスで聴き苦しさのないものに仕上がっているところです。実験音楽と呼ばれるものはもちろんのこと、誰にも似てないものを追求した作品の多くは、結果として前衛色の濃いものになってしまい、結局理解されずに終わってしまうのがパターンです。対してる*しろうの場合、「なんだかわからないけど凄い」と言いたくなる不思議なユーモアが存在するのが素敵です。ライブだと特にそのユーモアが実感できると思います。曲はもちろん、MCからも目が離せません。作家の溝口敦が「金澤美也子は面白がり屋の妖精である」というコメントを残していますが、それは本当に言い得て妙です。これを読んでて「なんだかる*しろう興味出てきたよ」という方は是非ともライブを観に行ってみてください。

好みの音楽を聴かれた時「る*しろうみたいな音楽が好きです」と言うと、非常に好みの範囲の狭い人間と思われてしまうので(笑)できませんが、でも私は間違いなくる*しろうみたいな音楽が好きです。


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